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zoom RSS 戦術よりも大切なこと

<<   作成日時 : 2014/10/07 02:17   >>

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昨日の錦織圭選手の楽天ジャパンオープンの決勝戦の戦いは松岡修造氏でなくとも心が揺さぶられた。

かつての名選手マイケル・チャン氏がコーチになってからの錦織選手の成長ぶりは目覚しい。よく怪我で棄権していた昨年とは大違いだったし、今年は念願だった世界ランキングトップ10入りはしたものの、ランキングを維持していくという別次元へと戦いのステージが上がり、本人も未知の世界の領域に踏み込み、ギリギリのところで限界を越える戦いをしている。それが全米オープンテニスでラオニッチ、ワウリンカ、ジョコヴィッチといったランキング10位以内のプレーヤーを倒しての決勝進出であり(特にジョコヴィッチは世界ランク1位だ)、決勝でチリッチに破れはしたものの、チリッチ自身自分はジョコヴィッチやマレーと試合をしなかったからラッキーだったと謙虚に語るほど、錦織圭の戦いはタフなものだった。これで世界ランク8位に入ったものの、彼を待ち受けていたのはシーズン終わりに年間ランク上位8人総当りのマスターズへの参加をかけた別の戦いの場であった。そこに残るために休む間もなくマレーシアのクアラルンプールの大会に出場し、優勝した後、楽天ジャパンオープンの出場と休む間もなかった。欠場するほどではなかったけれど、違和感のある痛みを抱えたまま挑んだ大会はワウリンカ、フェレール、ツォンガといった有力選手の敗退というラッキーな側面もあったけれど、決勝の相手のミロシュ・ラウニッチはディミトロフ同様に同世代で戦っていくライバルである。そしてラウニッチも錦織同様にマスターズ出場を狙っているし、調子も良い。状況は明らかに錦織不利のように思えたが、コンディションがよくないにも関わらずしのいて勝ち切った後の彼の目に浮かんだ涙はいかに苦しい戦いをしていたかを物語っていたし、優勝したその日に次の戦いの場である上海に移動している。テニスで世界ランクトップ10に入り続けるというのはなんとタフな戦いなのだろう。ただ本当に才能があり、努力をし続けた者だけが参加できるステージである以上、戦いは続いていく。

もちろんスポーツおたくの私はテニスだけを見ていたのではなく女子バレーボールの世界バレーや男子のアジア大会などにも注意を払っていた。

男子の全日本に関しては負け続きの試合や大学バレー、春高バレー、インターハイと幅広く見ていたが、どん底からのスタートを知っているだけにアジア大会決勝のイランに負けたのは残念だが、南部正司監督が掲げてきたアジア大会優勝を目標にした若手育成へのプロセスがちゃんと感じられた。粘りながら気がつけば僅差で勝つバレーという志向にはブレはなかったし、越川、清水が引っ張り、セッター深津英臣を中心に若手を意欲的に起用した。特に高校卒業したばかりの石川祐希の成長は頼もしく、インカレが終わったらセリエAのモデナでプレーをすることが決まっている。惜しいのは昨年1年間を無駄にしてしまったことだろうか。今年南部監督が招集した選手は昨年ゲイリー・サトウ氏が招集したかった選手たちばかりであるし、まだ高校生だった石川祐希に関しては星城高校の竹内監督は高校のタイトルがかかった大会でも石川を全日本に招集要請があれば送り出す心づもりはあったようなので、1年早かったらと思うのだが、仮定の話をしても仕方がない。あとは個々がどこまで力をつけていくかにかかっている。

今年FOXのスポーツチャンネルでセリエAのスクデットを決める試合や男子の世界バレーのポーランドVSブラジル戦などを観たのだが、文字通り空中でボール競技をしているような躍動感にあふれていて、日本のバレーとはまだまだ距離は感じるが、石川が実際にそれを肌で感じることで今後日本を背負う選手になってほしいと願っている。

その一方で女子バレーボールに関して以前私はハイブリッド6の真価は世界バレーを見てから判断したいと書いたが、全日本は2次ラウンド敗退となった。中国にフルセットで負けたのは仕方ないにしても、アゼルバイジャン、クロアチアに負け、ドイツ、ドミニカはフルセットにもつれ込み、イタリアにストレート負けをした戦いをお世辞にも褒められはしないだろう。

グラチャンで活躍した佐野優子が体調不良で出場しなかったこと、アウェー戦に慣れていないこと、190センチを越えるヨーロッパのパワーバレーに対応できなかったことなどいろんな要因が考えられる。サーブレシーブに苦しんでハイブリッド6が機能せずに普通のバレーボールしかできなければ勝てないのもわかる。ただ本来なら勝ち点3をもぎとれる試合を落としたり、フルセットまでもつれこんだのはスパイカーが気持ちよくスパイクを打てず、選手の疲労が蓄積して体力が消耗が激しかったからではないかと私は考える。

20歳のセッター宮下遥は期待の大型セッターでサーブもレシーブもブロックも良いし、バレーボールのセンスはあるのだが、彼女は若いので体の軸ができていない。体幹がしっかりしていないし、腕の力も足りないので、試合の中でトスの質が悪くなることがよくある。世界バレーの初めの頃は木村沙織や新鍋などは上手くフォローをするようにスパイクを決めていたのだが、ただでさえチームのサーブレシーブを担っている2人だけにこの疲労の蓄積が後で命取りになるのではないかと不安になったのだが、正にその予感が的中してしまった。トスの質が悪いとスパイクは決まらないし、いくら拾っても限界はある。結局フルセットにもつれ込んだり、負けるパターンはスパイクが決まらない、体力がないことの現れである。ただこれは宮下が悪いわけではない。彼女を選んで使い続けているのは監督である。

またどんなに面白い戦術であっても土台であるサーブレシーブとトス回しが安定してなければ機能しない。今回世界バレーでそこが露呈してしまったのだが、これが来年ではなく今で良かったと思う。まだオリンピックまでに1年半改善の余地はあるからだ。

テニスとバレーボールは個人競技と団体競技、身長の高さが有利である点など異なる点も多いけれど、基本的にどちらも守りと攻めのバランスが重要であり、ミスが少ない方が有利である。また試合の流れも重要だ。錦織圭が世界の10位以内で戦えるようになったのは弱点だったフィジカルを強化し、5セットの長時間の戦いを勝ち抜ける精神力と身体を手に入れたことである。そのことで定評のあった攻撃センスを活かすことができるし、しのぎ方を覚えた。バレーボールの女子が世界一になるために必要なのはパワーバレーに対抗できるフィジカルとメンタルの強化としのぎ方を身につけることである。

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