アマチュアレスリングがつまらないなんて言ったのはどこのどいつだ!

以前大学で女子レスリングの授業をとっていたから女子レスリングには思い入れがある。だから5月にプロレス好きの友人からアマチュアレスリングはプロレスのように技が見栄えがしなくてつまらないと言われて腹が立った。その友人の発言は決めつけや偏見が多いし、自分の主張をゴリ押しするのでここ数年は一緒にいて居心地の悪さを感じることが多かった。

彼女はピラティスをやっていて、私はヨガをやっていると話すと「私は身体が硬いからヨガはダメ」と人の話を遮る。ヨガは身体が硬いからダメなのではなく、しなやかな身体にするためにやるものだし、ヨガとピラティスの優劣を競っているわけではないのに、彼女の場合は人の話を聞かずにシャットダウンをすることで自分の立ち位置を優位にしようという姿勢が感じられて、そもそも会話やコミュニケーションというのはキャッチボールで成り立つものなのに、会話を駆け引きとしか思えない彼女には嫌なオーラが出ているし、こういう人といると自分の波動にも影響が出てくるから必然的に距離を置くしかない。人の話を聞かない人に何を言っても無駄だし、偏見なしに見てみたらと言ったところでビジョンの狭い人は結局自分のフィルターでしか見ないから結局レスリングに関しても反論するのもアホらしくて止めてしまった。

そもそもプロレスとレスリングは似て異なる。プロレスはショーであり、エンターテインメントであるけれど、レスリングはスポーツであり、純粋な戦いである。逆に私などは段取りが決まっていて、あらかじめ派手な技を見せるプロレスの方が鼻白んでしまうくらいだ。

特に女子ということを考えた時に女子プロレスはビューティーペアからクラッシュギャルズ、ダンプ松本やブル中野らの極悪同盟はもちろん観ていたし、その後のアジャコング、神取忍、北斗晶まで続き、その後は興行的に苦戦している。その一方でアマチュアレスリングはというと山本美憂、山本聖子姉妹が世界に挑み、その精神は吉田沙保里、伊調姉妹らに受け継がれている。

ロンドン五輪の日本選手団はメダルラッシュで感動させてくれたけれど、昨日まで金メダルは柔道の松本と体操の内村の2つだけ。後は女子レスリングしかないなあと思っていたのだが、伊調馨と小原日登美が2階級で優勝し、金メダルを獲得した。

特に伊調は靭帯を損傷していたにも関わらず、そんなことはみじんも感じさせない圧倒的な強さ!3連覇を成し遂げたことより「自分のレスリングが貫けなかった」「満足する試合なんてない」という発言もシビれる。3連覇したことより、3回出場したこと、年をとったことを語っていて、レスリングが好きだという気持ちがある限りまだまだ現役でいるだろう。結果は重要だけれど、そこに至るまでのプロセスの一つ一つを大事にした上での栄光だと思う。

小原の場合は一度は引退した上で31歳でようやく到達しえた金メダルである。過去に51キロ級では8度世界選手権で優勝したけれどオリンピックには51キロ級はなく、55キロ級で出場して吉田沙保里に敗れて五輪に出れなかった苦い経験がある。過去に絶望して鬱病になったこともあった。小原の旧姓は坂本で、妹の坂本真喜子も48キロ級の選手で、小原は引退後は妹のトレーナーをしていたけど、結婚して妹さんが引退したのを機に現役復帰した。減量につき合ってくれた旦那さんのサポートを得た上で獲得した金メダルである。

プロレスとレスリングの違うはエンターテインメントとスポーツであること以上に、ドラマとドキュメントという違いもあると思う。そこに優劣はなく、見る人の好みがあるだけだ。ただ私はレスリングに関してはスポーツ、ドキュメントの要素が好きだし、技の研鑽や身体能力の高さ、真剣勝負という点でアマチュアレスリングの方に魅かれる。

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