You can't always get what you want 私の部屋にはゴダールの『ワン・

私の部屋にはゴダールの映画『ワン・プラス・ワン』のポスターが飾ってある。その前はエドワード・ヤンの『恐怖分子』のポスターを飾っていたのだが、母には不気味だと評判が悪かった。ゴダールの映画を理解できるかどうかは別にしてビジュアルと音の使い方がいつも新鮮である。


ワン・プラス・ワン【字幕版】 [VHS]
ポニーキャニオン
1996-11-21

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同じようなことを考える人間はそれなりにいて、男友達の部屋にはエドワード・ヤンの『恐怖分子』と『クーリンチェ少年殺人事件』のポスターが貼ってあったし、7歳年下の女友達の部屋には私と同じ『ワン・プラス・ワン』のポスターがあって思わず可笑しくなった。彼女とは何かと気が合ったのだが、まさかここまで一緒だとは思わなかったからだ。

『ワン・プラス・ワン』はゴダールの2番目の妻・アンヌ・ヴィアゼムスキーが出演する革命を起こそうとするグループのエピソードとザ・ローリングストーンズの「悪魔を憐れむ歌」のレコーディング風景が交錯する。

ザ・ローリングストーンズの曲の中で私はとりわけこの曲と「You can't always get what you want」が好きだが、後者は海外ドラマ「Dr.House」でも意味深に使われていた。欲しいものがいつも手に入るとは限らない。でも探し続けて見つけたら、手に入れる。

欲しいものは一生懸命探している時よりも何気に見つかったり、気がつけば身近にあることが多い。

先日もあまりの服の重さにハンガーラックが壊れてしまい、無印良品で探したら在庫切れだったので諦めたのだが、日曜日にバレーボールを観に行った帰りにロフトに寄ったら無印より安くて丈夫なダブルのハンガーラックを見つけて家まで持って返った。家に着いたら今度はAmazonから「GLEE」のサントラが発注した翌日に届いていた。こんなに便利でしかも輸入盤はキャンペーン期間で10%オフだった。だから潰れる本屋が多いのだなあと複雑な気分だった。

「GLEE」のサントラは合計4枚注文した。パート1、2はシーズン1の第1部の曲を収録されている。ここでもストーンズの「You can't always get what you want」が収録されていた。この曲はコーラスを使ってゴスペル風のアレンジだから、GLEEでやってもそれなりにハマる。

もう1つはマドンナ・トリビュートスペシャルのCDで全曲マドンナのカバー。これはオンエアされた後でビルボードのアルバムチャートの第1位に輝いている。パート3は予約だけしてまだ届いてないが、おそらく第2部の曲が収められるのだろう。


Glee: The Music - The Power of Madonna
Sony
2010-04-20
Madonna

ユーザレビュー:
GLEEの魅力がギュ ...
うん 最高!!待ちに ...
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これらのサントラにはマッシュアップの回の曲とアカフェラスの曲、ソルト・ン・ペッパーを歌った時の曲が入っていないのは残念だが、結構ハマる。とりわけ「Defying Glavity」はミュージカル「ウィケッド」の山場で歌われる曲だというが、聴いていると思わず口ずさんでしまう。この曲を歌いたくてレイチェルとゲイのカートが対決する。レイチェル役のリー・ミッシェルはポップスも良いが、小さい頃からブロードウェイに出ているので正統派ミュージカルを歌いこなすと一番本領を発揮しているが、カート役のクリス・コルファーのカウンターテナーが素晴らしい。

Defying Gravity-GLEE Kurt&Rachel


YouTubeでオリジナルキャストのイディナ・メンゼルとクリスティン・チェノウェスのバージョンは圧巻だが、「GLEE」バージョンはこれはこれでドラマに背景にあり、音楽としても、1シーンとしても美しい。ドラマではカートは最後の高音をわざとミスするのだが(彼がゲイであることに理解を示しつつもゲイを中傷する電話に戸惑う父を思っての行動だった)、CDでは2人のデュエットになっていて単なるドラマの再現になっていない。そこが良いと思う。

Defying Gravity - Idina and Kristin
(イディナ・メンゼルとクリスティン・チェノウェスによるオリジナル・ヴァージョン。2人とも「GLEE」にゲスト出演している)


あとGWに調布パルコで手に入れた小説宝石掲載の長嶋有漫画化計画第3弾・島田虎之介さんによる「猛スピードで母は」を何度か読み返しているが、独特の映画的とも表されるカット割(特に少年と彼の目線の先にある夜の風景、窓の外から少年の家をとらえたカットの流れ)が本当にかっこいい。シマトラさん特有のスターシステムを機能させつつも、お母さんが豪華で素敵だし、再婚相手(「ダニーボーイ」のイトウサチオだ)も良い。でも何よりも子供・慎はセリフが少ないし、一見シンプルな描写のようでいて表情が雄弁である。また集合住宅が小津安二郎や川島雄三の映画に登場するような感じに描かれていて、さりげない部屋のディテールの隅々にシマトラさんのセンスの良さが感じられる。

本当に優れた表現は何度繰り返し見て、新しい発見があるし、なぜそのような描写になっているのかを分析すればするほど、その凄さがわかる。ゴダールやエドワード・ヤンの映画、「GLEE」、そしてシマトラさんのマンガもそのような作品である。

結局私は欲しいものはなんだかんだ言って自分でどうにか手に入れている。だから可愛いげがないんだと思う。

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